こんにちは。きのひです。
「宇宙兄弟 42」 小山宙哉 著 を読みました。
2022年12月22日 第1刷発行
「初めての兄弟共同ミッションは、カルロム洞窟での『水資源探査』」
「果たして月面で『水』の存在を確認することはできるのか」
六太(むった)たちは明日帰還船(オリョール)に乗って地球に帰ります。
「 From the Moon To the Earth 」 月から地球へ。
施設や機器を点検してメンテナンスして
しばらく使わないものたちはスリープ状態にして
月面基地の「無人化作業」は、ほぼ完了しました。
「私たちは『 FMTE 』という最後のミッション完了のため帰還までの流れをシミュレーションした」
そのころ地球では六太の父が陶芸作品を窯(かま)で焼いていました。
するといきなり「ボンッ」「ガキャキャンッ」
「なになに!?」
「なんかすごい音したよ!?」
それは電気窯の方からだった。
「ひとまず・・窯の電源を切りましょう」
ちょうど宗方(むなかた)先生が窯出しの手伝いに来てくれていた。
「ああ~ 水蒸気爆発ですね」
「作品がまだ湿ってたのかと・・」
水蒸気爆発。
陶芸ではよくあることなのでしょうか。
建築の素材と地域文化との結びつきを探求するマガジン「ヒトッチ」
焼き物を科学する②:粘土が固く丈夫な焼き物になるまで(市川しょうこ/化学者)
様々に形を変える焼き物も、制作の出発点となるのは全て「粘土」
「粘土は私たちが身近に見かける普通の土とは異なり、水を加えると柔らかく形を変えることができる特別な物質です」
焼き物が完成するまでには、大きく分けて乾燥と焼成という2つのプロセスがある。
まず粘土を水と練り、ろくろや手びねりで形を成形します。
つまり成形直後の粘土は、まわりを水分に囲まれた状態。
粘土の表面から水分が蒸発すると、狭い隙間へ水が吸い込まれていく毛細管現象によって内部の水分が表面へと移動する。
「この水分移動に伴って、空間を埋めるように粘土が徐々に縮む現象が粘土の収縮です」
粘土が収縮すると表面と内部のサイズに差が生じるため、粘土の内部とのバランスが崩れ歪みや割れが発生しやすくなる。
かといって乾燥させずに焼き入れると、乾燥よりもはるかに高い確率で作品は割れてしまいます。
未乾燥で粘土内に水分が残った状態で焼成すると、熱によって水が蒸発して気体になる。
水が液体から水蒸気に変わると体積が大幅に増えるため、粘土内部で水が沸騰し大量の気泡が生まれます。
その圧力によって破裂してしまう。
「ただし、いくら乾燥させても粘土内部の水分は完全に0にはなりません」
これは空気中の湿度が影響している。
粘土は周囲の湿度とバランスを取りながら乾燥するため、完全に水分が抜けることはなく常に一定の水分を含んでいます。
「職人が土の状態が『日々変わる』と言うのはまさにこのことを言っているのです」
焼き物を成功させるためには、時間をかけて粘土の状態をじっくり見極めることが重要となる。
乾燥の進み具合や周囲の湿度を考慮しながら最適なタイミングで焼成を行うことで、割れや爆発を防ぎ美しい焼き物を完成させることができます。
成形と乾燥を経た粘土は、ある程度固まっていますが、まだ力が加わると崩れてしまうほどの弱さ。
ここで高温の熱を加えることで焼き物の強度が向上します。
この高温での焼入れ工程を「焼成」と呼ぶ。
焼成の過程では、単に粘土内の水分が蒸発するだけではなく、粘土そのものに化学的・物理的な変化が起こります。
「卵でもドロドロの卵白に火を通すと固い白身に変わるように、高い温度は物質を化学変化させるエネルギー源となるのです」
粘土が土とは違う「特別な物質」だったとは。