こんにちは。きのひです。
「地球を掘りすすむと何があるか」 廣瀬敬 著 を読みました。
2022年7月20日 初版印刷
2022年7月30日 初版発行
「地底から未来も過去もわかる」
地球という星は、半径が約6400キロメートルもある、大きな天体。
地球の中身を知るために地面の下を実際に掘って調査がおこなわれたこともあります。
「しかしその深さは、最深で12キロ」
半径6400キロのわずか1パーセントにもまったくとどきません。
人類は、地球からはるか48億キロ以上も離れた冥王星(めいおうせい)にまで探査機を到達させているのに、足元はわずか12キロしか到達できていない。
「それが現実です」
地球の中、つまり地面の下にはマントルというものがあって、さらに地球の中心まで掘りすすんでいくとコアがある。
「このマントルは『岩石がドロドロに融(と)けた溶岩のようなもの』そう思っている人もいらっしゃるのではないでしょうか」
「しかし実際には、マントルは赤くもなければ、ドロドロでもないのです」
地球のもっとも外側は、地殻(ちかく)という部分に覆(おお)われている。
厚さは6~30キロです。
地殻の下はマントルと呼ばれる部分で地下約2900キロまで続き、その下はコア(核)と呼ばれる部分。
マントルの一部が融けてマグマになり、それが地表に噴き出して変化したものが地殻です。
地球の体積の84パーセントがマントル。
マントルがコアを冷却することで対流を発生させています。
コアの対流運動が地磁気を発生させて地表環境に大きな影響を与えている。
「基本的に『地球はマントルの星』といってもいいと思います」
月まで到達できた人類ですが、ボーリングで到達した最深記録は地下12キロ。
ロシア北西部、フィンランドとの国境に近いコラ半島というところで掘削がおこなわれました。
「1970年に掘り始めて、じつに20年ほどかけて1万2262メートルに達しています」
しかし掘削はここで頓挫(とんざ)。
「原因は高温です」
地球の中身はドロドロではないが掘りすすむほど高温になる。
「だいたい1キロメートル掘りすすむごとに 30℃ 上昇というのが平均的なペースですが、もちろん場所によって異なります」
海の底のほうが熱いマントルに近いので、はやく熱くなる。
高温になると何が問題かというと、掘削をおこなうドリルが使い物にならなくなってしまうのです。
ドリルの先端の刃の部分にはダイヤモンドを使っている。
「ダイヤモンドは人類が知るもっとも硬い物質ですが、じつは熱に弱いのです」
高温では同じ炭素の結晶体であるグラファイトという物質に変化してしまう。
グラファイトは鉛筆の芯に使われる物質でとてもやわらかく、ドリルとして用をなしません。
「今後、技術が進歩すればより深い掘削が可能になるかというと、それは難しいかもしれない」
「ダイヤモンドを使わない何か別の方法を考えるなど、発想の転換が必要です」
というわけで、人類はいまだに地殻を掘り抜いて、マントルに到達することができていない。
それって地球が探査を拒否してるみたいじゃないですか?
ダイヤモンドすらとかしてしまう地球。
なんだかかっこいい。