こんにちは。きのひです。
「世界一シンプルな進化論講義」 更科功 著 を読みました。
2025年1月20日 第1刷発行
「もう何十年も前の話だが、私がまだ学生だったころ、ヒトの祖先はネアンデルタール人だと教わった」
しかし、今ではその説は間違いで、ヒトとネアンデルタール人は同じ時代に重なって生きていた人類種だとわかっています。
「この、ネアンデルタール人が私たちの祖先だという考えが間違いであることは、一般に広く認められるようになったと思う」
その一方で、進化論に関しては、未だに間違った考えがたくさん流布しています。
「たとえば『生物は進化することによって進歩していく』とか『進化には長大な時間がかかるので、私たちは進化を目の当たりにすることは不可能である』とかいった考えだ」
これらの誤解について、なるべく簡単に、なるべくわかりやすく説明することが、本書の目標の一つです。
「本書のもう一つの目標は、わかっているけれど理由を説明できないことを説明することだ」
「たとえば、生物が進化することを信じない人は、私の周りにほとんどいない」
「でも、本当に生物って、進化するのだろうか」
生物が進化することは、どうしてわかるのか。
また、生物は、なぜ進化するのか。
著者はダーウィンを歴史上もっとも偉大な生物学者であると考えているけれど、だからといってダーウィンの言ったことがすべて正しいと考えているわけではない。
「私がいくらダーウィンを批判したところで、ダーウィンの偉大さは微塵も揺るがないので、私としても安心してダーウィンを批判することができた」
「第3講義 さまざまな生物から進化を考える」「ハキリアリ」
ハキリアリは北米東南部から中南米にかけて棲んでいる葉を切るアリです。
切った葉を使って農業をする。
「ハキリアリの農業が進化したのはおよそ5000万年前と考えられるので、人間の農業よりもはるかに古い」
ある種のハキリアリでは葉を運ぶ道は平らにならされている。
葉を運ぶハキリアリとは別に、小型働きアリと呼ばれるハキリアリが道の脇をパトロールしており、さらに兵隊アリが巣をしっかりと守っています。
「地下の巣のなかの部屋が、ハキリアリの畑だ」
その畑に葉を敷いて、キノコの仲間を栽培します。
数匹がかりで雑草を引き抜いたり、自分たちの糞を肥料にしたりして、きちんと育てて収穫する。
巣には換気口がついていて、外につながっています。
肥料として使い終わった葉や排泄物などのゴミを捨てる穴もある。
「このようなハキリアリの農業は、しばしば起こる食糧不足を解決する方法として進化した可能性が高い」
「ほとんど0円大学 おとなも大学を使っちゃおう」にもハキリアリのことが書いてありました。
「珍獣図鑑(16):人間の社会より高度だ!複雑な農業社会を作るハキリアリの生態は驚嘆の連続」date:2022.8.2/author:岡本晃大
「話を伺ったのは、九州大学でアリを研究する村上貴弘先生だ」
「ハキリアリと一口に言ってもいろいろな種があって、育てる菌の種類や方法が違います」
「葉を使わずに菌を育てるやつもいますよ。自分が巣の外で食べてきた果汁を吐き戻して固めて、その上に菌(酵母)をかけて増やすんです」
「これをするのは比較的シンプルな種で、それゆえに単純な農業スタイルを採用している菌食アリです」
「高度なことをするやつになると、切り出してきた葉をさらに細かくして、ジャングルジムみたいに立体的に組み上げて、そこに種菌を植えつけてキノコを生えさせますね」
「育ったキノコを適宜収穫したり、吐き戻したものを肥料としてあげたりもします」
ハキリアリの作った畑から取れるキノコはタンパク質、炭水化物をふんだんに含む完全食。
「ただ、人間にとってはただただカビ臭いだけで食べられたものではないらしい(村上先生の実体験より)」
村上先生。
完全食を・・少なくとも試そうとしましたね。