こんにちは。きのひです。
「毒をもって毒を制す 薬剤師・毒島花織の名推理」 塔山 郁 著 を読みました。
2021年1月22日 第1刷発行
神楽坂(かぐらざか)にある「ホテル・ミネルヴァ」のフロントスタッフである水尾爽太(みずおそうた)は入社三年目。
近くにある大衆居酒屋「赤城屋(あかぎや)」にスタッフ4人で訪れました。
総支配人より5つ年上の馬場(ばば)さん、40代で奥さんと二人の子どもがいる笠井(かさい)さん、入社二年目の原木(はらき)くるみというメンバーです。
「そういえばこの前変なクレームがあったって話を聞いたけど」
爽太はくるみに話をふりました。
「ああ、あれですね」とくるみは頷いた。
「ホテルの前で鳩に糞(ふん)をかけられて服が汚れた。だからクリーニング代を出せ、というクレームがあったんです」
「それって泊まっているお客さん?」と笠井さんが訊く。
「違います。ただの通行人です」
「ホテルの方から飛んできた鳩だっていうんです。お前のところからきた鳩だから、お前のホテルに責任がある。だからクリーニング代を払えって、すごまれて」
「滅茶苦茶(めちゃくちゃ)だな。ゆすりやたかりの類ってことか」と馬場さんが顔をしかめる。
「たしかにちょっと怖そうな人でした。一緒にいた落合(おちあい)さんが毅然(きぜん)として突っぱねてくれたので事なきを得たんですが」
「たしかに最近、鳩はよく見るな。あとは鴉(からす)、それから夕方にはコウモリも飛んでいる」と馬場さんがスルメを齧(かじ)りながら独り言のように言いました。
「この近くにコウモリなんていますか」爽太は驚いて訊いた。
「ここは二十三区の真ん中ですよ」
「コウモリくらいどこにでもいるさ。アブラコウモリとかいうやつだ」
「最近では都会でも増えているそうだ。路地のあたりでひらひら飛んでいる小さな影を見たことないか」
「鳥と違ってジグザグに飛んでいるからすぐわかる」
コウモリってそんな身近なところにいるんですね。
なんとなく洞窟にいるイメージでした。
アブラコウモリは別名をイエコウモリといいます。
体調は4~6cm、体重は5g~10gほど。
羽を広げると約20cmほどの大きさです。
「みんなのコウモリ駆除屋さん」2021.07.27「コウモリってこんな動物です!不思議な生態、特徴を徹底解説」
コウモリはおもしろい動物である一方、人間の家に集団で住み着いて大量のフンをすることからしばしば害獣とされてしまう。
「自力で飛べる哺乳類はコウモリだけですし、最近の研究では最先端のテクノロジーにも負けない能力を持っていることが分かっています」
ムササビやモモンガも飛ぶことができますが、彼らの飛行は「滑空(かっくう)飛行」と呼ばれるもの。
高いところから「少しずつ落ちながら」前に進んでいく飛び方です。
コウモリは鳥のように羽をはばたかせて風をキャッチして自分の力で飛ぶことができる。
このようなことができるのは哺乳類のなかではコウモリだけです。
そんなコウモリの羽ですが、実は羽に見えている部分は「前足」
指と指の間に「飛膜(ひまく)」という伸び縮みする膜があります。
この飛膜が翼の役割をすることで空を飛ぶことができる。
ちなみにこの前足には、人間でいう親指があります。
排泄時などは逆さまの状態から親指でぶら下がる形に体制を変えて用を足す。
コウモリは数頭の家族または数十頭の集団で住みつくことが多いです。
おもな餌は小さな昆虫類。
一晩で300匹もの虫を食べます。
小さな割りに超大食いですが身体を軽く保てるよう消化も早いので、毎日すごい量のフンをする。
大量のフンは悪臭や天井の腐食、ダニの繁殖やアレルギーなどの健康被害も引き起こしてしまいます。
コウモリは蚊などの害虫を食べてくれる益獣でもある。
「コウモリと上手に付き合っていけるとよいですよね」