こんにちは。きのひです。
「ぼくたちの骨」 樫崎 茜(かしざき あかね) 著 を読みました。
2012年9月26日 第1刷発行
安中千里(あんなかせんり)は枕もとの目覚まし時計に手をのばすと、じりりり・・・と鳴りつづけるアラームを止めました。
のっそり身体を起こす。
パジャマのままベッドの上でしっかり十五分間、日課にしているストレッチをして身体をほぐします。
中学校の陸上部に入ったのが二年前。
それ以来、登校までの一時間を朝練としてジョギングにあてています。
台風の日も風邪をひいた日もいつもどおり同じ時間にきちんと起きてきた。
千里は扁平足(へんぺいそく)です。
小学生のころは遠足でたくさん歩いた日や運動会の練習がハードだった日など、夜になると決まって足の裏が「ぴきん」と引きつったように痛くなった。
それでも痛みが長引くことはありませんでした。
お風呂に浸(つ)かってもみほぐして、きちんと眠れば翌日には回復していた。
中学生になって陸上をはじめてからは、丹念なストレッチが功を奏していたのか痛みとは無縁でした。
去年の十月の県の新人大会が予想以上の好成績に終わって気がゆるんでいたのかもしれない。
年が明けて本格的に筋力トレーニングを再開すると、足の裏が痛みはじめました。
足底筋膜炎(そくていきんまくえん)
それが千里に下された診断だった。
原因になっていると考えられるのは「扁平足」
土踏まずがない状態です。
整骨院の本宮(もとみや)先生は足首から下の木製模型を見せてくれました。
扁平足の足形の模型は足の裏の骨がべったりと、ほぼ一直線になっている。
本宮先生は模型の親指つけ根からかかとにかけて、ぴーんと輪ゴムを張りました。
「このゴムを足底筋膜(そくていきんまく)だと思ってほしい」
「足底筋膜というのは、足の裏にあるうすい筋肉のこと」
足の裏にアーチが形成されていれば足底筋膜が踏みつけられることはありません。
ところが足の裏にアーチがない扁平足の人の場合は足底筋膜が踏みつぶされてしまう。
「問題は体重がかかることによって足底筋膜がのびてしまうところにあるんだ」
そんな状態が日常的につづけば炎症を起こしてしまう。
プロのスポーツ選手にも扁平足ぎみの人はいます。
しかし多くの場合、足の裏に筋肉がついたことでアーチが消えているだけのようだ。
医学的に扁平足かどうかは足の裏に占める土踏まずの割合や、舟状骨(しゅうじょうこつ)という骨と地面との距離がいかに近いかで判断すると本宮先生はいっていた。
公益社団法人益田市医師会立益田地域医療センター医師会病院さんリハビリ通信2019.12.01に「扁平足について」の記事がありました。
「扁平足とは足の裏にある土踏まずが潰れ、足裏が平らになった状態です」
「激しい運動をする人は痛むこともありますが病気と呼ぶほどのトラブルはありません」
土踏まずは大人になるにつれて徐々に高くなるため乳幼児の頃は誰でも扁平足です。
大人になってからの扁平足は年齢による腱の変性や体重の負荷によることなどの原因が考えられる。
扁平足自体は病気とは言えませんが重症化すると外反母趾などを引き起こす可能性もあります。
一般的な診断方法はレントゲン撮影した上でアーチ効率(舟状骨高÷足長×100)により評価する。
一般成人では正常値が約13%と言われておりこれを下回ると扁平足と診断されます。
簡単な評価としては椅子などに座った状態で土踏まずの下に指やボールペンが入るかどうかで判断する。
「この状態で入らない人は扁平足です」
座った状態で入る人でも立つと入らなくなる人も扁平足と言える。
「扁平足は誰にでも起こりえることでありそのこと自体が病気というわけではありません」
「足の痛みや不調が現れた際にはお近くの整形外科を受診し診断を受けてください」