強化ガラスと耐熱ガラス

こんにちは。きのひです。

 

「闇医者おゑん 秘録帖」 あさのあつこ 著 を読みました。

2015年12月20日 初版発行

2019年5月15日 5刷発行

 

 

 

 

 

 

江戸の町。竹林に囲まれたしもた屋で産んではいけない子どもを孕んだ女たちを受け入れ子堕ろしを行ってきた「闇医者」のおゑん。

 

彼女の故郷は江戸から遠く離れた北にある、海に面した藩でした。

 

 

 

 

 

 

 

三万石足らずの小さな藩。

ゑんはそこに十一、二のころまでいた。

 

 

 

 

 

 

 

祖母は武家の娘でした。

遠い北の国からその地に流れ着いた異国の男と契り、ゑんの母を産んだ。

 

 

 

 

 

 

 

母は娘のゑんから見ても美しい女人(ひと)だった。

肌が白くて艶やかで、髪と眸(め)は鳶色(とびいろ)です。

 

 

 

 

 

 

 

眸はいつも潤んでいてじっと見詰められるとただそれだけで全身がしっとりと濡(ぬ)れてくるような気がした。

 

それは珠(たま)のようでした。

 

 

 

 

 

 

 

いや珠ではなく玻璃(はり)の飾りかもしれない。

少しでも粗雑に扱うと砕けて散ってしまう。

 

美し過ぎてそんな儚さを漂わせていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


玻璃・・なんだか美しい言葉です。

コトバンクさんによると玻璃とは

 

1 仏教で七宝の一。水晶のこと

2 ガラスの異称

3 火山岩中に含まれる非結晶質の物質

 

 

 

 

 

 

 

 

瀧澤商店合同会社さんによると日本のガラスは古くは瑠璃(るり)や玻璃と呼ばれ、江戸時代から明治時代にかけては「びいどろ」や「ギヤマン」とも呼ばれていました。

 

ガラス器は海外から伝わった非常に高価な品だった。

 

 

 

 

 

 

 

江戸時代に入るとガラス作りが職人たちにより本格的に始まります。

その中でも長崎から入った西洋の吹きガラスの製法で一気に発展したのが江戸時代後期のガラスだった。

 

 

 

 

 

 

 

西洋ではすでに早くから堅牢なソーダ石灰ガラスの製法を用いてましたが日本では明治初期まで中国式の古い製法である鉛ガラスの製法でした。

 

これが日本の江戸ガラスを特徴づけている。

 

 

 

 

 

 

 


普段よく使われているガラスは化学成分で分類すると三つの大きなグループに分けることができます。

それはソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、ほうけい酸ガラス。

 

 

 

 

 

 

 

この三つで、すべてのガラスの95%くらいになります。

ソーダ石灰は窓ガラス、びん、食器などに使われるもっともふつうのガラス。

 

ソーダというのは原料として使われる炭酸ナトリウムのことを指す言葉です。

 

 

 

 

 

 

 

鉛ガラスは「クリスタルガラス」

高級食器や装飾品などに使われます。

 

ソーダ石灰ガラスに比べて屈折率が大きくカット模様をつけるとキラキラと良く輝く。

 

 

 

 

 

 

 


ほうけい酸ガラスはほかの二つのガラスに比べて二酸化ケイ素の割合が大きい。

化学的な侵蝕や熱衝撃(急な温度の変化)に強く実験用ガラス器具、薬のアンプルや薬びん、大型の照明器具などに使われています。

 

一般家庭でも耐熱用品として使われている。

 

 

 

 

 

 

 


ガラス製品には一般のガラス、高級品のクリスタルガラス、物理的強度を高めた強化ガラス、熱に対する耐性を高めた耐熱ガラスなどの種類がある。

 

「ガラスについての注意」に「強化ガラスについての注意」がありました。

 

 

 

 

 

 

 

「強化ガラスは耐熱ガラスではありません」

急激な温度変化(特に急冷)で割れることがあります。

 

「ガラスが熱いうちに冷たいものを入れたり、ぬれたところに置かないでください」

 

 

 

 

 

 

 


「強化」とついてると強そうな感じですが温度変化には弱いんですね。

とすると「耐熱ガラス」は物理的なことには耐えられない、ということなんでしょうか。