キツネといえば油揚げのわけ

こんにちは。きのひです。

 

「完本 初ものがたり」 宮部 みゆき 著 を読みました。

2013年7月30日 第1版第1刷

 

 

 

 

 

 

本所深川(ほんじょふかがわ)一帯をあずかり「回向院(えこういん)の旦那(だんな)」と呼ばれる岡(おか)っ引(ぴ)きの茂七(もしち)のところに妙な屋台の話がまいこんできた。

 

「なんでその屋台が妙だって言うんだい。熊の肉でも食わせるってわけじゃねえんだろう?」

 

 

 

 

 

 

 


その話を耳に入れてきたのは下(した)っ引(ぴ)きの糸吉です。

「そんなわきゃねえですよ。売りもんはただの稲荷寿司(いなりずし)でさ、へえ」

 

 

 

 

 

 

 


当たりめえの稲荷寿司ですよ、枕(まくら)ほどでっけえってこともありゃしません」

「それが、夜(よ)っぴて開けてる屋台なんでさ」

 

 

 

 

 

 

 

夜鳴き蕎麦(そば)でもないのに、丑三(うしみ)ツ(午前二時)ごろまで明かりをつけて寿司を並べてるってんで、あのあたりの町屋(まちや)の連中が首をひねり出した。

 

「しかも、そんな遅くまでやってるくせに、翌日の昼前にはもう商(あきな)いを始めてるっていうから働きもんだよね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 


屋台で稲荷寿司。

美味しそう。それにおそばより食べやすそうです。

 

 

 

 

 

 

 

いなり寿司って協会があるんですね。「一般社団法人 全日本いなり寿司協会」

 

そのなかの「いなり寿司の歴史」によると「いなり寿司の歴史は、古く江戸時代にまで遡ります」

 

 

 

 

 

 

 

嘉永5年(1852年)発行の「近江商買狂歌合」にはいなり寿司を売る商人の姿が描かれている。

ざるや木桶、木箱、カゴを前後に取り付けた天秤棒を振り担いで売る「振売(ふりうり)」というスタイルで売られていました。

 

 

 

 

 

 

 

いなり寿司は三角のものと四角のものがある。

「西の三角、東の四角」

 

 

 

 

 

 

 


「関西より西、関東より東でそれぞれ三角と四角の形の違いがあるだけでなく、中に入れるごはんも関西では五目寿司、関東では白い酢飯だけなど地域による違いも個性的でバラエティーに富んでいるのもいなり寿司の魅力のひとつです」

 

 

 

 

 

 

 


いなり寿司っておいなりさんともいいますね。

おいなりさん、お稲荷さん。

 

 

 

 

 

 

 

 

お稲荷さんといえばキツネって本当に油揚げが好きなんでしょうか。

 

浄楽寺さんの「オンライン法話&仏教ブログ」に「いまさら聞けない・・・仏教豆知識『お稲荷さんって狐さん?』」がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

神仏でお稲荷さんと言えば「神さま」

「語源としては稲が実(な)るという意味からこう呼ばれたという説もあるけど、これほど日本中に広まったのは農業の神さまとして人々に祀られたためなんだね」

 

 

 

 

 

 

 


ではこのお稲荷さんとキツネが混合されるようになったのはなぜか。

キツネは農事の始まる頃から収穫の終わる秋まで人里に姿を見せ、田の神が山へ帰られる頃に山へと戻っていきます。

 

 

 

 

 

 

 

「神と同じ時期にキツネが行動するからいつの間にかキツネが神の使いとされるようになった」

また「お稲荷さんの本当の姿は仏教を守る守護神とされ、その守護神が茶枳尼天(だきにてん)と呼ばれるインドの神でその姿は白狐に乗っていた」

 

 

 

 

 

 

 

「このことからいつの間にか一般民衆の間で稲荷大神のご祭神とキツネが混同して理解されてしまったわけだね」

なぜ「キツネと言えば油揚げ」なのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

「古くは鼠が農業の敵だったんだけど、そのネズミをキツネが退治してくれていた」

 

このキツネと農業の神との混合からお稲荷さんにはネズミの揚げたものをお供えしていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

「それがいつしか油揚げとなりこの油揚げはキツネの好物と言われるようになり油揚げをキツネと呼ぶようになったという」

 

「いろいろと話が混ざっているのだね」

 

 

 

 

 

 

 

 

浄楽寺さんでは毎月一日はお稲荷さんに油揚げをお供えしているそうです。

 

キツネさんにとっては生のネズミと揚げたネズミだとどっちが美味しいんだろう。